春巻といえば中華の定番メニューの一つですが、破裂してしまったりしんなりしてしまうなど、なかなかうまく作れなかったりするのではないでしょうか?しかしポイントさえ押さえれば、誰でも簡単にパリッと破裂させることなく仕上げることが可能となります。
そこで今回はパリッとした美味しい春巻の作り方についてご紹介いたします。
1. 具材作り
まずは春巻の具材作りから始まります。材料となる豚肉と、キャベツをはじめとするしいたけやたけのこなどのその他の具材を約3cmの長さで細切りにしましょう。お肉には下味を付ける必要がありますので、ボウルに移し、お酒や片栗粉、塩コショウを加えて全体的にまんべんなく揉み込みます。
下味がついたら、今度は味付け用の調味料作りです。醤油やごま油、市販のスープの素や砂糖などを混ぜ合わせた調味料をお肉とは別のボウルで混ぜ合わせます。この味付けが春巻そのものの旨味となりますので、ムラなくしっかりと混ぜ合わせましょう。
続いて熱したフライパンに、下味がついたお肉と切っておいた野菜を入れ、別で作っておいた調味料を加えて炒めます。サッと炒める程度で十分ですので、最後に水溶き片栗粉を加えて固めにまとめましょう。この片栗粉を加えるというのがポイントで、そのままですと野菜から滲み出た水分によって、この後皮で包んだ際に皮が破れやすくなってしまうのです。
そして最後に炒めた具材をバットなどに広げて余分な熱を取り除きましょう。熱が残ったままの状態ですと、皮が破れやすくなる原因になってしまいますので、しっかりと熱を取るというのが重要です。冷ましている最中に皮で包む準備を進めておくと良いのではないでしょうか。
2. 皮で包む
春巻の皮は非常に繊細ですので、扱い方によってはすぐに破れてしまいます。市販のものを購入した場合や自作した場合、どちらでも皮を冷蔵庫などで保存するはずですので、まずは重なった状態で冷やされていた皮を室温に戻すという作業が必要となるのです。
袋に入った状態であれば、そのまま20分ほど室内においておくことで常温へと戻します。そして皮を3〜4枚ずつ剥がした後、1枚ずつ剥がすことによって破れにくくきれいに剥がせます。地道ですがとても大切な作業ですので、皮を破ってしまわないように丁寧に行うようにしましょう。
皮で包む工程ですが、皮を1枚角が真上に来るようにして広げ、皮に対して1/10程度の具材を乗せましょう。このとき具材の向きは角に対して平行に置きます。つづいて下の角部分から上に具材を包むように一回転させ、両端の角を内側へと折り込むのです。あとは上に向かってクルクルと巻いていくだけですが、このとき空気を含んでしまうと皮が破れやすくなってしまいます。あまり力を加えないように注意しながら、空気を抜くことを意識しつつ巻いていけば大丈夫です。
そして最後に巻き終わりの部分にのりの代わりとなる水溶き片栗粉をつけて、しっかりと留めます。身崩れしてしまうことのないようにしっかりとくっつけなければなりません。後はこの要領で残りの分もすべて包んでいきます。
3. フライパンで揚げる
ご家庭ではフライパンで揚げることになるでしょうが、もし揚げ物鍋をお持ちでしたらそれが一番です。フライパンと揚げ物鍋では揚げる方法が若干異なりますので注意しましょう。
春巻を揚げる際の特徴としては、油が低温の状態から春巻を投入するという部分です。通常揚げ物といえば、ある程度高温になるまで油を加熱し、一気に衣を挙げてしまうという考え方でしょう。しかし、春巻は皮が何層にも重なっていますので、中の具材までしっかりと熱を通すために、低温の状態から投入をするというわけです。
揚げ物鍋で揚げる場合ですと、具体的には150~160度が春巻を投入すべき温度の目安となります。そこから徐々に温度を上げながら、約8分かけて丁寧にじっくりと揚げていきましょう。最終的に表面がきつね色になったタイミングで引き上げれば完成です。
フライパンで揚げる場合には、多めの油を入れたフライパンを中火で熱し、春巻を加えます。油の量としては、春巻が半分埋まるくらいがいいでしょう。揚げ物鍋のように一度に全体へ熱を加えることはできませんので、片面ずつひっくり返しながら揚げていきます。引き上げるタイミングはきつね色になったタイミングですので、それまでは丁寧にひっくり返し続けましょう。
4. 破裂させずにパリッと仕上げるポイント
春巻でよくある失敗が破裂してしまうというものです。また、表面がパリッと仕上がらないとお悩みの方も多いでしょう。そこでそうした失敗を防ぐためのポイントをご紹介します。
4-1. 具を冷まし、空気を抜きながら包む
具材が熱を持ってしまっていたり、包む際に空気が入ってしまったりすると、揚げた際に破裂してしまいます。そのため具材を炒め終わった後は冷蔵庫に入れてしっかりと冷まし、そのあと皮に包む作業のときには空気が残ってしまわないように丁寧に包むようにしましょう。
4-2. 包み終えたらしばらく寝かせる
包み終えた状態の春巻は、皮と具材に若干の温度差が生まれます。そのまま揚げてしまうと破裂してしまう恐れがありますので、包み終えた春巻は冷蔵庫に入れるなどして全体の温度を同じにするようにしましょう。少し手間ですが、重要なポイントとなります。
4-3. 低温と高温で2度揚げする
低温から高温になるまでジワジワを揚げていくことになりますが、低温で揚げたときに表面が茶色になったタイミングで一度引き上げるようにしましょう。そうすることで、皮が破裂する原因となる具材の膨張を抑えることが可能となります。そして最後に高温で一気に表面がきつね色になるまで揚げるだけです。面倒ですが、揚げ物に慣れていない初心者の方にこそおすすめできる方法です。
5. まとめ
具材の温度と空気が破裂してしまう原因ですので、その部分に気をつけることで美味しい春巻を作れます。作り方自体はとても簡単ですので、ぜひご自宅でチャレンジしてみてください。春巻に必要となる皮については、既製品を使うので十分ですので、お求めの際は「東都ワンタン本舗」へお気軽にご相談ください。